- シンガポール、ソウル、東京に続き、台湾にも進出したことで、DCプラットフォームはアジアの4市場に広がり、都心部の一等地に合計約IT容量70MWコロケーションデータセンターを保有
- 台湾のエネルギー問題が深刻化する中、電力を確保したAI対応の最新IDC
2024年11月4日、シンガポールおよび台湾台北 - 次世代デジタル・インフラ・プラットフォームであるエンピリオン・デジタルは、台北市内湖に7MW(IT容量)のエッジ・コロケーション・データセンターを開発し、台湾への戦略的進出を発表しました。すでに10MWの電力受電が確保されており、台湾のエネルギー網が電力不足に直面し、他のデータセンター新規参入企業にとって潜在的な課題となりうる絶好のタイミングでの動きです。
台北データセンター(TW1)は、ゲーム、エレクトロニクス、ハイテク企業の本社が集まる台北の重要なテクノロジービジネス地区である内湖に位置し、東西の各通信ファイバーケーブル中継所が集まる通信ネットワーク密集地帯という戦略的な立地にあります。TW1設計では、既存レガシーデータセンターが対応に苦慮しているクラウド対応と高性能AIコンピューティング導入の両方のニーズに応えることを目的としています。
北東アジアで最も人口の多い経済圏のひとつである台湾には、2,300万人以上の人々が住んでいます。台湾は、急速に発展するテクノロジーと研究開発の中心地であり、半導体大国であることで最もよく知られています。台湾はまた、北アジアにおける重要なデータセンター・ハブとして台頭しており、クラウドとAIの導入を可能にする重要なインフラである台湾のデータセンターは、2024年に2億2620万米ドルのコロケーション収益を生み出すと予想されています。この成長は2029年には3億4,600万米ドルに達し、予測期間中(2024~2029年)の年平均成長率は8.88%で推移すると予測されています。[1].
従来、台湾のコロケーション市場は主に国内需要が牽引してきましたが、国際的なクラウド、コンテンツプロバイダー、企業の市場参入による需要が増加しています。今後数年間は供給が限られるため、エンピリオン・デジタルの台湾進出は、銀行・金融セクターの繊細さとセキュリティー要件を考慮すると、このようなインバウンド需要の増加に対応するためのものであります。
TW1のもうひとつの重要な差別化要因は、持続可能性に重点を置いていることです。先進的な冷却技術と建物一体型太陽光発電(BIPV)を採用することで、TW1は電力使用効率(PUE)1.33以下を達成します。高効率の空冷式冷却装置を採用することも、水の使用量を最小限に抑えるための重要な一手であり、水の使用効率(WUE)を可能な限りネットゼロに近づけるよう最適化します。完成後、T W1は台湾のグリーンビルディング・ゴールド認証を取得し、エンピリオン・デジタルの持続可能なデジタルインフラのリーダーとしての地位が強化されます。
エンピリオン・デジタルの最高経営責任者(CEO)であるマーク・フォン氏は、次のように述べています。「今回の投資は、土地と電力の確保が難しいアジアで成長するという当社の野望をさらに一歩前進させるものです。堅牢な半導体産業と技術に精通した人材プールを擁する台湾は、次世代のAI対応データセンターを建設する上で戦略的な場所です。当社の進出により、台湾の企業は競争力を維持するために必要なデジタルインフラを利用できるようになり、台湾とグローバルなテクノロジー・エコシステムとのより深い協力関係が促進されるでしょう。」
さらに彼は、「TW1は、シンガポール、韓国、日本の既存のデータセンター・クラスタに加え、ホールセールおよびエッジ・コーロケーションの需要を確実に取り込み、4つの市場で柔軟な展開ソリューションを顧客に提供できる体制を整えます。」と付け加えました。
TW1データセンターの建設は2025年に開始され、2027年にはサービス開始予定です。
エンピリオン・デジタルは、2025年末までにアジア全域のプラットフォームを170MW(IT容量)以上に成長させる方針です。このプラットフォームは現在、シンガポールで7.7MWのデータセンターを運営し、ソウルで29.4MWのデータセンターを建設中で、2025年初頭には東京で25MWのデータセンターの建設を開始する予定です。
資料:モルドールインテリジェンス